親は神じゃない

毒になる親 一生苦しむ子供 (講談社+α文庫)

毒になる親 一生苦しむ子供 (講談社+α文庫)

ぶっ飛んだ題名ですね。
そしてこの、凄い色の表紙・・・。
親を正当化してどんなにかばってみても、
自分の人生に起こったことは変わりません。
まさか、自分の人生に起こっていた親による「教育」が「虐待」だったなんて、
普通なら認めたいなどと思わないものです。
 
この本は、「虐待」とはどういったことなのかを前半で示し、
後半ではそういったことを行う「毒になる親」にどう対決し、自分の人生を取り戻すかを示しています。
 
「虐待」は何も、手を挙げること、ネグレクトなどの目に見えて大きなものばかりではありません。
『親にとっての「良い子」』でなければ愛さない、というような条件付けの元に子供を支配することも立派な「虐待」です。
 
私は、「もう、親を許そうとしなくて良いのだ」、というところに救いを感じました。
許すというのは、理解するということのほか、免罪という面があります。
どんなことがあったとしてもなかったことにする、というのは
寛大な心を持ってしているかのようですが、
「そういったことにする」ことで、自分自身も問題から逃げることになるのです。
こうした親と「対決」し、自分の人生を取り戻す方法も載っています。
 
今まで、「毒になる親」に迎合し、従属させられ、その上で存在を否定され続けた人々は
親を見離して良い、とこの本を読んだ上で私は思います。
もう、あの人たちを幸福にすることは私の仕事ではない。
あの人たちが悲観的になるのは私のしている事実とは関係が無い。
 
重要なのは誰しも、自分を生きることです。
自分を認め、自分が誰であり、何をしたいかを知ることが
責任を持って自分の人生を生きることなのではないかと思います。
親の言葉一つ一つに怒りを感じ、感情を左右させることも、相手に支配権を渡してしまっている状態であると気付きました。
 
 
ちなみに、この本を読んだことも相まって、私は随分状態が良くなってきたみたいです。
掛かっているカウンセラの先生はこの本を知らなかったそうで、買うといってました。
まだ私自身この本にある最後の「対決」まで行っていませんが、それも遠くない日となると感じます。