ルーク

気が付くと、細かいグレーのチェックの半ズボンだった。
膝よりちょっと上で、裾が2cmくらい折り返されている。
白い襟首の立ったシャツを着ており、
ズボンと同じ生地のチョッキを着ていた。
金髪で、卵形の顔をしておりちょっとかわいらしい男の子だ。
10歳ぐらいだろうか。
名前を聞いたら
ルーク、ルーク・スカイ・ウェンナー
という。
スターウォーズに出てきそうな名前・・・。
 
目の前に女の子が出てきた。
年は自分と同じぐらいで、ブラウンの髪で、くりくりだ。
カーリー・スーという映画の主人公の女の子に似ている。
彼女が私にキスをして、
「一生一緒にいてあげるわ」
と言った。
かといって、私は親しい友達以上のことは何も思っていなかった様子だ。
 
場面が変わり、私は池の傍に立っている。
沼のようなところで、草が池の淵まで生えている。
右側にねじれた木が生えていて、それに右手を掛ける。
左手には、1mぐらいの木の棒を持っている。
その気の棒で、浮いているものをつついた。
浮いているのは、先ほどの女の子だ。
既に死んでいる。
何故死んだのかは解らない。
おそらく、ルークが殺したのではないと思う。
そのときは、
「どう言ったら、大人にぼくが殺したんじゃないって疑われないだろう」
などと考えている。
彼女が死んだ悲しみよりも、罰を受けるのではという恐怖のほうが強い。
 
私は大人になり、結婚式を迎えていた。
タキシードを着て、決めている。
花嫁はブラウンのウェーブがかった髪の女性で、私に幸せそうに微笑んだ。
そのとき、子供の頃、私に
「一生一緒にいてあげるわ」
と言った女の子のことを思い出した。