子供の頃の夢の話

子供の頃の夢は何だったか
という話を、何かで見たり聞いたり思い出したりした。
 
保育園のとき、誕生日付近で
おそらく毎月の誕生日催し物のために「将来の夢」を無理やり聞かれたのが
おそらく「将来の夢」を考える第一回でした。
そのとき、私は、花屋、と応えたのを覚えている。
どうしてかと聞かれて、
「お花を病院とかでくばるんだ」
というような答えをしたと覚えている。かなりはっきり。
周りの大人が喜びそうなことを考えたのだった。
そうしたら、
「そんなんじゃ、暮らしていけない」
みたいな事を保育士に言われたのも覚えている。
あの保育士さん、疲れてたんだろうか。
 
そのときの私は、別になりたいものなんてなかったのだった。
5歳ぐらいだったと思う。
その頃見ていたアニメの人にも、
アイドルの人にも、なりたいとは思わなかったし
親の仕事はなんだか面白そうにも見えなかったし
なりたいものなどなかった。
 
なんだか周りに迎合しなきゃという変な強迫観念が既にあったことに
今になって思えば妙なことだと感じる。
 
実のところ、今だってなりたいものなどないのだった。
やりたいことだけをしたい、という思いは多少あり、
それもあって絵描きになりたいとかなり長く思ってはいたが、
今は別に、絵描きになりたいとは思わない。
年賀状絵描きで十分であるし、
それを見て、自分で「いい絵だ」と一人でうっとりしていれば
それで幸せだ。
 
絵を描く以外にも、以前は小説書いたり色々していたが
最近はそういったことをしなくても、なんだかよくなってきた。
まあ、王様の耳はロバと叫んだ理髪師が掘った穴のようなものを
持ったためでしょうかね(このブログのことだ)。
 
色々思うと、言葉にはしなかったけれど、
私は魔法使いになりたかったなと思う。
前述のHSPの本の中で、
もしファンタジーの世界で表現するとすれば
人の気付かぬところに気付き、見えないものを見る魔法使いのようなもの
というような表現があったと思う(本が手元にないので曖昧)。
勇者にはなれないのだ。
あんな、向こう見ずなことはできない。
ある意味、その勢いをつける前に、不安要素に気付くからだ。
否、スイマセン、怖いというまま突撃する力がなかったのです。
しかしまあ、私がファンタジーの世界にいたとして
魔法使いだったとして、
やはり、冒険に出てしまう魔法使いだったなと思う。
HSSらしさがその辺で出る。
 
そこまで思い、
何で魔法使いになりたかったのかな、と思うと、
他人と差別化することによって、自己存在を確立したい
という欲求があったからだろう。
何か窮屈さを感じていたのかもしれない。
 
今は、まあ、魔法使えなくていいよ/笑。
ある意味、生きているということが魔法みたいなところがある、と思うので。
そして、表現しなければというような強迫観念も最近は消えつつある。
生きている、これがアート、これこそがアートだと
感じるようになったので。