香りの導き

最近他人でばっかりフォーカシングしているので、自分に会うことにした。
 
呼び出すと、なんとなく薄暗い雰囲気でニヤニヤしている。
正直、嫌な感じだ。
「あなたに媚を売っているんだよ」と言う。
自分に媚び売るか!
まあいい。
前髪があって、髪が腰ぐらいまであって、貞子、という感じ。
白っぽい、オーガンジーを重ねたようなワンピースを着ている。
裸足だったかもしれない。
何か不気味な感じだ。
「過去は役に立たないとでも思ってるんじゃないの」
と言い、ニヤニヤしている。ニヤニヤしないで〜/汗。
 
彼女に誘われて、鉄格子の前にやってくる。
その鉄格子はトンネルの前にあり、施錠されている。
彼女はその鍵をあけ、扉を開いて私にトンネルの中に入るように言う。
「未来がどんなに見えなくても、過去には戻れないんだよ」
私はトンネルの中に入る。
「振り向くな!意味がない!」という声が後ろからする。
真っ暗なトンネルの中を進んでゆく。
進むしかない。
暗い!手も足も見えない。
と、思っていると、ふといい香りがする。
あまやかな、なんともいい香りがトンネルの奥から漂ってくる。
きっと、この先に何かあるのだ、これは、そのしるしだ。