水の筒

また関係性のフォーカシング。さっきとは違う人。
 
相手と向き合うと、ひゅっと相手が上に伸びた。
そして、そのままやわらかい水の筒になった。
筒の一番端が、顔のようなものになっていて、
「ごめんね、ごめんね、いつもごめんね」
と言いながら、私の周りをぐるぐるしていた。
ごめんねなんて言われるようなことは何もないし、
今もただかわいいだけじゃないか〜と思い、私はおかしくて笑っていた。
その筒になった相手はひゅっと上にあがっていき、
急にべちゃっと落ちてきた。
黒くなっていて、また「ごめんね、ごめんね」という。
ごめんねなんてことはないよ、と言いながら、
黒くなってとぐろを巻いた水の筒の相手を抱っこした。
相手は、「あー」と言って、そのまま休んだようだ。
休んだのが分かって、私は少しほっとし、そのまま膝の上に抱っこしていた。