地下へ逃げる

印象的な夢を見た。
SFのような夢。
 
地球上は、火星のようだ。
建物があるが、時間によって地上は猛烈な暑さになる。
陽が当たる時間に外に出ていると、確実に焼け死ぬ。
地下にはシェルターが出来ていて、人々は基本的にそこで暮らしている。
そろそろ、陽が照る時間になってきた。
一人の男性は、シェルターに入り損ねて酷い火傷か、火達磨になって亡くなった。
私はどうにかシェルターに逃げ込んだ。
階段は下りるほどにひんやりとしてくる。
降りながら私は、階段の電気を消してゆく。
シェルターは船の中のように、壁や床が鉄板で出来ている。
防水区画のようにもなっていて、扉を閉め切れば空気も漏れない状態にすることが出来る。
階段を下りていく途中で、そのシェルターを壊そうと爆弾を置いている男性を見る。
しかし、区切ってしまえば被害は及ばないこと、その爆薬の量では全くシェルターは傷つかないことを私は知っている。
気持ちよく、駆け下りてゆく。
降りるほど、涼しさが肌からしみこんでくる。
 
しばらく降りてゆくと、広いところに出た。
そこは、シェルターの管理室のようだった。
もっと下に行く階段が向こう側にあるのが見える。
シェルターの中で仕事をしている人間は、私を含めても女性が圧倒的に少ない。
主に年上が多い。職人的なおじさんが多い。まるで船内だ。
みんなで食事をすることになった。
女性が少ないので、私が居ることで喜ばれている。
 
よく考えれば、地球は内部に行くほど熱いはずである。
しかし、シェルターは降りるほどに涼しい、というか少し寒くなってくる。
きっと、地表の灼熱が人々にとっては大きな恐怖なのだろう、
だから、シェルター内を必要以上に冷やすのだな、と思っていた。