ルード

もう今年も最終日ですね。
これで今年は最後かなー。
 
鏡を越えて、向こう側にすり抜けるイメージをして
いつも前世らしきものを見ている。
今回は、鏡を通り抜けた瞬間に、
左腕が男性のものに変わった。
抜けていない肩口のあたりは、「今」の私のままだった。
この体験は初めてだ。
面白い。
入り口で天女風お姉さんが誘導してくれたりしたこともあり、
まだまだいろいろなバージョンがあるのだろう。
 
腕は、かなりしっかり筋肉がついている。
アジア系に見られる褐色の肌だった。
足には、草履みたいなものを履いている。
ひざから下の足は出ている。
スカートのようなものをはいているのかもしれない。
脚絆のようなものをふくらはぎに巻いている。
黒髪で、長いようだった。縛ってまとめているみたいだ。
名前を聞くとルードという。
無理やりに苗字と年代を聞くと、
フルネームはルード・ゼンバー、西暦63年というが、どうだろう。
 
目の前はくぼ地になったような草原だった。
左側に樹がある。
そのそばに、盛り上がった土がある。
誰かを失ったようだった。
私は、腹立ち紛れに剣のようなもので、その木の枝を切り落とした。
しかし、本当は別に腹など立っていなかった。
ただ、腹が立った振りをしたようだった。
自分が良くわからなかったのかもしれない。
 
場面が変わり、木造の家の中に居る。
小柄の黒髪の女性が、ベッドから起き上がっている。
「ごめんね、ありがとう」
というようなことを言っている。
彼女は病気で、私が介護しているようだ。
おそらく妻ではないかと思う。
さっきの墓に入っていたのは、おそらく彼女だろう。
 
庭らしきところで、洗濯をしていた。
木で出来たたらいで、白っぽい布を洗っている。
紐に布を掛けて干している。
ゆるい風が吹いていた。