秘蔵品

 
私が随分前に、自分用に書いた詩です。
PHSのメールの中にありますが、
消したら悲しいので、公開メモ。
 

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彼はいつも私の傍らにいて
その片手を
私のいずれかの肩に
置いている
 
どんなに長く
私が彼を
忘れてしまうことがあっても
求めれば
その掌の温もりを感じることができ
また
すすんで
私と常にともにあろうとしてくれていることさえも
知ることができる
 
しかし
私が右に振り返れば
左に
左に振り返れば
右に。
確かにそこにいるのだが
みまえることはない。
 
彼の名は、幸福という。

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今思えば、幸福と安住の地は自分の中にしかない、
ということに少し気付き始めた頃ではなかっただろうか。