自分が、男だったら

自分が男だったら、どんなに良かっただろうと
この人生、何度も思いました。
あれやこれやあの数え切れない理不尽な状況、
置いて来た、諦めきれない事柄、
そんなものに出会わずに済んだと思えてならないからです。
何度も思いました。
あんまり思うので、
トランスセクシャルじゃないのかと思ったこともありました。
 
サテ。
昨日、バスの待ち時間が一時間もあったので(さすが田舎)、
久しぶりにフォーカシングしてみた。
そうしたら、男が一人出てきた。
自分と同じくらいの年。
なんか見たことあるような顔。
 
そいつが、
「君だよ」
と言うではないですか。
ウギョー。
しかもスーツ。何故スーツ/笑。
彼は隣に座り、私と長話をするに至ったわけですが。
まあ、彼は私なわけですが(変な文)、
まあ、所謂魂のようなものが同一、という。
そんで、親が一緒で生まれた日が同じで、基本性質が同じ、という。
まあ、一卵性双生児が自分、みたいな話になるのだろうか。
話すうちに、気づいたことだが、
男だった場合は、女の場合と遺伝子が違うのよ!
染色体がどうのこうの、と言うのがあるし。
あと、ホルモンによる性格への影響とか、体つきの変化の仕方とか。
加えて言うと、私の場合は性差による環境条件がかなりあったので、
同じ経験をすることはまずありえないわけで。
ということは、
今の私が私であるには、「男である」という条件は存在しないわけですよ。
それでもって、男だった場合には、私はかなり高い確率で
物理的な意味で生活しているこの場所には、今現在居ない
といえるのですわ。
男であった場合、
親との戦いの日々の中で出奔してしまう可能性が高かったし、
条件によってはもっと軟弱な性格になっていたかも。
「みんな世間が悪いんだ」
みたいな事を言いながら・・・/汗。
まあ反面、当初のやりたかったことをやるために突き進んで、充実した人生かもしれないが。
ああ、男で生まれたら、という言葉の意味は
長く生きれば生きるほど無意味になっていくのね・・・。
そして、それは私が私自身として生きてきて、
これから生きていく過程において、もっと「私」そのものになる過程なんだ。
今、私が「彼」であったとしても、
それは私が前世CDで他の人生を見るようなものに過ぎないのものなのね。
それはきっと、「彼」から見ても、そうなんだろう。
 
ああ、これって、
「人生は、夢のようなものよ」
という言葉の意味?
胡蝶の夢って、このことか?
私という、それがもう、ひとつの夢なのか・・・。
 
「彼」は、私と話し終えるとき
「私」の人生は、「なかなか良いよ、よくやってきたと思う」と言ってくれた。
この生き方で、今、満足していると。
自分との対話ではあるが、「彼」にありがとうと言った。
今度は、「彼」の人生があれば、見せてもらおう。
きっと、「私」は「彼」と同じように、「彼」の人生に満足するだろう。
これ以上良い人生、などということはないのだ。
いつも、最上のことしかしてきていないのだから。
 
 
そうそう、何でスーツなの?って訊いたところ、
「私服だと職業とか色々分かっちゃうじゃん(`3´)」
とのことでした/笑。